2009年6月アーカイブ

数十年前、薬局は規制の下、笑いの止まらない世界でしたが、今月より薬事法も改正され、ますます鎖国を解かれていることを実感させられます。事実、医療機関もさることながら、倒産する薬局は、毎年全国で相当数に上っています。

 業界内での陣地取りは一服し、今度は、外部からの新規参入者が増加する・・・今の薬局業界は、開国し変革期の真っ只中といったところでしょうか。高齢化に伴い顧客(患者)は自然増加し、国の方針に左右されるとはいえ売掛金(レセプト)を安全に回収できる、こんな業界はなかなかないのかもしれません。

 では、外部からの猛者(もさ)を相手に、どのように生き残っていくのか?答えは、薬局の経営者自身が、経営のプロになることではないでしょうか。自分達のフィールドである「薬局」で戦うのですから、必ず勝ち目はあると感じています。

新村 記
近頃、借入返済に関するお問い合わせ(悩み相談)を、よくいただいております。その中で不動産に関するものをご紹介させさていただきます。

調剤薬局を開局する時、特に地方では、土地、建物を購入、建築することがよくあります。自己資金で賄えればよいのですが、全てがそうともいかず、借入を起す方も当然出て来ます。問題は、その不動産の購入価格です。

一般的に、事業用不動産を購入する場合、将来の収益を基に投資額、つまり購入額を計算します。調剤薬局の収益は購入時と比べ減少しており、「計画のズレ」が苦しい返済を生みます。そもそも資産価値が低い不動産を、"調剤薬局のために"高値で購入しているため、売却しても負債だけが残るというケースも多く見受けられ、簡単に解決する問題ではありません。では、このまま倒産するしかないのでしょうか?

方法1:リースバックを検討する
毎月の返済額>賃料 これを設定できる場合、不動産を第三者に購入してもらい、賃料を毎月支払います。

方法2:リスケを検討する
金融機関に返済条件の変更(リスケジュール)を申し入れます。但し、簡単には呑んでもらえません。

 方法3:不動産も薬局も売却する
 売却価格>残債 であれば可能です。

 実際には、後継者がいる場合や、担保状況など多岐に渡り検討し、上記方法だけではなく、また何種類もの方法を組み合わせ、個々のケースに対応していくことになります。長くなりましたが結論は、「借りたお金は返さなければいけないが、打開策は必ずある!」です。
新村 記

薬局の価値算定 その2

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前回は、薬局の収益が、価値算定の基礎になることをご説明しました。今回は、それ以外の算定要素についてご説明します。

薬局の価値は絶対的なものではなく、譲渡先により大きく変わります。収益は、薬剤師自身が経営する場合、企業が経営する場合で異なります。また、運営の仕方でも変わってきます。さらに、投資資金の回収期間は、企業方針で異なるためです。

薬局の価額は、流動性でも変わってきます。例えば、薬剤師が集まりやすい都市部の薬局は、同じ数字であれば地方に比べ、価額が高くなる傾向にあります。また、譲渡先が借入で薬局を購入する場合は、金融情勢の影響も受けます。

薬局の価値は、店舗自体による内部的要素と、薬局業界や譲渡先による外部的要素で決まります。同じ薬局でも1年前と現在で価値が変わるのはこのためです。譲渡をする場合、最新の動向を踏まえた評価が、交渉の大きな武器になります。
新村 記

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コラムニスト紹介

  

藤田道男

医薬ジャーナリスト、保険薬局マーケティング研究会幹事

中央大学法学部卒。㈱じほう編集局入社後、取材記者として薬剤師職能、薬局経営、ドラッグストア、行政、病院薬局、製薬企業などを担当。
「薬業時報」「ファーマウィーク」「ドラッグストアトゥディ」「日刊薬業」などの編集長を歴任。08年に退職。
薬局向け研修会の主宰のほか、各種媒体の執筆、講演等を行う。

  

山おじさん

外資製薬メーカーを退職し年金生活。友人の医院や調剤薬局の経営相談を時折しています。
専門は農学系の生命科学分野。生命の活性に関する研究にタッチし、薬学で言うバイオアベラビリティーにも関連する分野です。
学生時代から続けてきた山が趣味で、今も日本や海外の山を年に数回こなしています。

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  • 2009年11月号で取材を受けました。

  • 弊社仲介に対するお礼をいただきました。

  • 薬局を譲渡された社長様からお花をいただきました。